地球温暖化の国際交渉をフォローしたいところです


by togura04

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 Earth Negotiation Bulletin(地球交渉速報)のバンコク会合版があります。

Bangkok Climate Change Talks - 2009
http://www.iisd.ca/climate/ccwg7/

 地球交渉速報に掲載されたバンコク準備会合の議事録(最終日とまとめ分を除く)より、日本政府代表の関連発言を紹介しておきます。

 「用語集」
 AWG-KP/京都議定書の下での附属書Ⅰ国の更なる約束に関する特別作業部会:ポスト2012の先進国の削減義務について討議する場
 AWG-LCA/国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の下での長期的協力行動に関する特別作業部会:ポスト2012の全てのFCCC加盟国の将来取り組みについて討議する場
 BAP/バリ行動計画:2009 年12 月コペンハーゲンCOP15&COP/MOP5を交渉の最終期限と定めた。バリ・ロードマップとも呼ばれる。
 附属書I国/京都議定書で削減義務を持つ国(米国を除く)
 非附属書I国/京都議定書のそれ以外の加盟国(米国を除く)
 主要排出国/(日本政府の用語)先進国+中国・インド+?

 AOSIS/小島嶼国連合
 SIDS/島嶼途上国
 LDC/最貧途上国
 環境十全性グループ/スイス・韓国・メキシコ等参加のグループ
 EU/欧州連合
 G77&China/途上国側の最大集合

 コンタクトグループ/各分科会の中の少人数会合
  AWG-KPの下:附属書Iの排出削減、…
  AWG-LCAの下:緩和(NAMAs:途上国による国毎に適切な緩和行動)、資金、適応、技術、共有ビジョン
 プレナリー/全体会合、総会
 廊下にて/各国代表から個別に集めた非公式情報、感想

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2009年 9月 28日 月曜日
AWG-KPコンタクトグループ:
附属書Iの排出削減
 日本は、新政府の気候政策目標を紹介、これには2020年までに1990年比で25%排出量を削減するとの中期目標が含まれると述べ、資金面、技術面での支援を強調した。同代表は、この約束は全ての主要経済国が参加する公平かつ効果的な国際的枠組が前提であると指摘し、議定書の単なる延長は十分でないことを強調した。同代表は、日本はこの新しい目標にオフセットや吸収源を含めるかどうかまだ決定していないと説明した。

2009年 9月 29日 火曜日
附属書I国の排出削減:
 日本は、2020年までに90年比25%削減するという日本の誓約は、すべての主要排出国の参加を伴う効果的で公平な合意を前提とするものであることを強調した。

2009年 9月 30日 水曜日
附属書Iの排出削減:
 日本は、長期目標の重要性と、途上国からの排出量の大きさを指摘した。同代表は、日本の目標はすべての主要排出国が参加する包括的な合意を前提にしたものだと繰り返した。

 日本は、想定した水準に米国が合意するかどうかは保証できないことを強調し、プロセスの政治的な存続性を損ないかねないと警告した。また同代表は、45%の総量目標は、「全体像」を理解する上で重要な非附属書I締約国の行動を考慮に入れていないと指摘した。

 (中国は、全体排出量を、2020年までに40-45%削減するのは附属書I締約国の基本的な責任であることを強調し、締約国がこの責任レベルで合意しないなら、共同責任はどこにあると考えるか明確にするべきだと述べた。)

2009年 10月 1日 木曜日
AWG-LCAコンタクトグループ
緩和
 日本は、締約国に共通する責任を強調した。

附属書I排出削減量
 日本は、自国の約束は1990年を基準年としているが、各国の参加を最大限にするには、他の基準年を選択できる柔軟性を持たせるべきだと強調した。

2009年 10月 2日 金曜日
AWG-LCAプレナリー
 日本は、文章に関する作業のスピードアップを図るよう求め、緩和全体に係る問題を議論し、二つの交渉トラックで一貫性を図る必要があると指摘した。

AWG-KPプレナリー
 日本は、全体に係る問題を適切な場で議論するよう求めた。日本とオーストラリアは、COP 15では包括的な成果が必要だと指摘した。

(気候行動ネットワークは、2020年までに1990年比で40%の削減、5年間の約束期間、基準年は1990年を保持するよう求めた。BUSINESS AND INDUSTRYは、CDM規則の改革は、セクター別クレジットおよび取引とともに、民間部門の投資を促進すると強調した。CLIMATE JUSTICE NOWは、締約国が科学に基づいた排出削減約束をし、オフセットを用いることなくこれを達成するよう求め、AWG-KPでの行動がAWG-LCAの「錠を開ける」と強調した。)

2009年10月3日 土曜
AWG-LCA コンタクトグループ
緩和 (BAPサブパラグラフ 1 (b)(ii)
 日本は、MRVに関する新たなサブセクションの中にある諸問題が緩和のコンタクトグループで最重要課題として討議されると脚注の中で指摘することについて“感謝の意”を示した。
 日本は、排出原単位の数値目標の達成やNAMAsの一環としての国別行動計画に関する日本提案をテキストに反映すべきであると指摘した。

2009年 10月 5日 月曜日
AWG-LCAコンタクトグループ
共有ビジョン
(アンティグア・バーブーダはAOSISの立場で発言し、SIDSおよびLDCsに対する気候変動の影響を最小限に抑制することをベンチマークにすべきだと述べ、2050年までに世界の排出削減量を1990年比で85%とし、2020年までにピークを迎えることとし、附属書I諸国の削減量は2050年までに1990年比で95%以上とするよう提案した。メキシコは環境十全性グループの立場で発言し、日本、EU、米国とともに、2050年までに排出量半減という世界目標への支持を表明し、EUは、先進国は2050年までに80-95%排出量を減少させなければならないと指摘した。
 ノルウェーは、科学主導の手法を支持し、排出量は遅くとも2015年までにピークに達し、2050年までに世界の排出量を85%削減することを提案した。オーストラリアは、2050年までに半減するとの世界目標を支持し、遅くとも2020年までに排出量のピークを迎えることを支持した。)

 日本は、2015年から2025年の間に排出量のピークを迎えることを支持した。

(南アフリカは、附属書I諸国が2020年までに1990年比で少なくとも40%排出量を削減し、2050年までに80%削減することを支持した。コスタリカは自国のほかグアテマラおよびパナマに代わり発言し、長期目標を科学に基づく数値目標に反映させる必要があるとし、350 ppmでの濃度安定化を支持した。
 米国は、長期目標は集約的努力を誘起し、これに指針を与えるべきであり、これを世界中に伝えるべきだと強調した。同代表は、中期の緩和目標、NAMAs、資金は関連するコンタクトグループに移して議論するよう提案した。
 ガンビアはアフリカン・グループの立場で発言し、共有ビジョンの表現を実質的で運用可能なものにし、BAPの4つのビルディングブロック全てを対象とする必要があると強調した。ロシアは、長期目標を簡略で運用面中心の言葉にすることを支持した。
 フィリピンは、歴史的責任を強調した。中国は、共有ビジョンでは4つのビルディンブブロックのほか、持続可能な開発についても考慮する必要があると述べた。サウジアラビアは、気候変動の影響に対する脆弱性だけでなく、経済的な脆弱性にも焦点を当てると強調した。インドは、長期目標を資金や技術移転などの他の目標と結びつけるべきだと述べた。)

緩和
 日本は、政策措置、MRV、レビューに関する自国の提案を全体緩和コンタクトグループで議論することを希望した。議長のZammit Cutajarは、日本の提案については全体緩和グループで検討すると述べた。

緩和(BAPサブパラグラフ1(b)(vi))
 米国は、カナダ、オーストラリア、日本の支持を得て、対応措置に関する作業で効果的な緩和努力が損なわれてはならないと強調した。同代表は、化石燃料の産出で利益を得ている経済国の一人当たりGDPは「十分先進国の範疇にある」と強調し、最も脆弱な国の議論に焦点を当てるべきだと述べた。同代表は、日本、カナダ、ロシアとともに、SBIの下で恒久的なフォーラムを設置するとする文章の削除を提案した。

2009年10月6日 火曜日
緩和 (BAPサブパラグラフ 1(b)(v)):
 日本、オーストラリア、 ニュージーランドをはじめとする国々は、新メカニズムの提案を検討することを支持し、既存メカニズムの議論の重要性についても強調した。日本は、京都議定書に基づく既存のメカニズムに関連した自国の提案のテキストを残す必要があると指摘した。

資金:
 日本は、重複を避けるために、UNFCCCと議定書の下にある既存の基金の役割と業務について再検討する必要があるとし、新たな官僚機構の設立に警戒感を示した。

AWG-KP コンタクトグループ及び 非公式折衝
 いくつかの附属書I国が、柔軟性と費用効果の高い排出削減の必要性を指摘した。スイス、日本、カナダ等の国々は、“補足性”のコンセプトを定量化する必要はないと強調した。

2009年 10月 7日 水曜日
 午後、締約国は、キャパシティビルディングの実施、およびこれに伴う制度メカニズムの実施に焦点を当てた。オーストラリアは日本、カナダ、米国、EUの支持を受け、制度アレンジとMRVの重要性を強調した。
これら諸国の代表は、資金コンタクトグループでの制度メカニズムの議論を受け、文書に戻って議論する必要があると強調した。

AWG-KPコンタクトグループ
附属書I排出削減量
 附属書I全体目標および個別目標の数値に関する提案のとりまとめについて、
日本は、文書更新の際には、2020年までに1990年比で25%削減という最近発表した新しい目標値が反映されるべきだと述べた。

 3.9条に基づく議定書の改定案(附属書Iの更なる約束)に関する議論では、
日本はオーストラリアとニュージーランドの支持を受け、異なる年度は基準年ととらえるべきではなく、比較対象年度であると説明し、これを含めることは比較可能性や明確性の面で役立つと述べた。同代表は、このアイデアはQELROsを絶対削減量で表し、多様な年度を参照年度として削減割合を表現することだと付け加えた。

2009年 10月 8日 木曜日
AWG-LCAコンタクトグループ
緩和(BAPサブパラグラフ1(b)(ii))
 またカナダは、原子力や大規模水力など環境に悪影響を与える技術をNAMAsに含めるべきでないとするパラグラフの削除を提案し、アルゼンチン、アフリカングループの立場で南アフリカ、日本、エチオピア、メキシコはこれを支持したが、サウジアラビアは反対した。

アフリカングループとインドは、計画および戦略に関するクラスターの削除を提案したが、オーストラリア、EU、ニュージーランド、日本はこのクラスターの保持を支持した。

適応
 日本は、米国、オーストラリア、ノルウェーとともに、資金供与の規定は資金コンタクトグループで扱うべきだと述べた。

資金
 日本は、資金源の規模を大幅に拡大する必要があると強調し、ODAを除外することに警告した。

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by togura04 | 2009-10-11 16:10 | 国内方針
 6/20土曜の晩に、NHKの対話風番組『日本の、これから』「15%削減、暮らしを変えられますか?」がありました。
 麻生首相が発表した日本の中期目標05年比15%削減を国民が受け止めて、果たして暮らしを変えられるのか、についての議論のようでいて、でもやはり各界代表の発言が目立った番組でした。

 (コメント:ほんとはねー、日本政府は気候変動枠組条約の西暦2000年目標(90年レベルでの安定化)も、京都議定書における目標(2010年頃に90年比6%削減)もないがしろにして温暖化対策を怠ってきたから、2005年の大幅増加の現状があるのですがねー。
 「どうして今すぐ、環境対策をやらなくちゃいけないのか?」という切実そうな女性の発言がありましたが、「これまで延々と先送りしてきたから」なんですよ。「さらに先送りしたら、ほんとうに血反吐を吐くような削減を後で始めても追いつかないから」なんですよ。
 その大幅増加の2005年を基準年とすることでこれからの削減を大幅に見せかけようという、転んでもタダでは起きないという根性も対外的な恥さらしです。)

 全部で4つの質問へのリアルタイムアンケート結果が意味があるかと思います。視聴者からの回答者の総数は出てきませんでしたが。

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質問1:温暖化対策のためにあなたは暮らしを変えられますか。
1.変えられる。2.難しい。
会場  11人:10人 (中央の5人を挟んだ左側と右側のひな段でちょうど別れています、そういう配置にしたのでしょう)
視聴者 49%: 51%

質問2:あなたは環境に優しい商品を積極的に購入しますか?
1.積極的に購入したい 2.あまり購入したくない
会場 左の段から2名が2を選び、右の段から3名が1,2の両方を選びました。
視聴者 40%: 60%
 (コメント:これだけ否定的な反応が比較的多数を占めました。まあ健全な反応だといえます。消費意欲を刺激する今の政策ではなくて、みんなが環境に悪い商品は買わない消費者になってください、という趣旨のインセンティブとして設計すべきでしょう。)

質問3:(2020年までに発電容量20倍を達成するために、太陽光発電の買い取り価格を2倍にするために、一般消費者の負担金を数十から100円上乗せする新制度に関連して、)
 環境対策コストを皆で負担することに納得できますか?
1.納得できる 2.納得できない
会場 左の段から1名が2を選びました。右の段からは2名が1を、2名が1,2の両方を選びました。
視聴者 49%: 51%

 (コメント:買い取り制度の下では、実際に設置できる家庭が優遇されてしまう、という反応があったのには驚きました。パイオニアやアーリーアダプターを評価しない社会だということでしょうか。 それに、買える家庭が優遇されてしまうのは、むしろ家電商品のエコポイントやエコカー減税という形で補助金を税金から出している制度の方であって、太陽光の場合は支払われるのは地域社会に供給される恩恵の部分だけだというのに、大きい方の問題点には気がつかないのでしょうか?)

質問4:”低炭素革命”で日本社会は良くなると思いますか?
1.良くなると思う 2.良くならないと思う
会場 左の段からは全員が1番か? 右の段からは1名が1を、2名が1,2の両方を選びました。
視聴者 48%: 52%

司会:いずれもものすごく拮抗している。こんなことはこれまでこの番組で初めてだ。

 (コメント:なんであれ、革命が嫌いなんでしょうねー。「政府が何を温暖化対策としてやってくるのか、先が見えない」という不安を出演者が口にしていました。確かに政治的理念に基づいて、すべきこととすべきでないことの区分けが全然付いていないので不安感が大きいのでしょう。)

 そのほか、面白いと感じた発言を紹介しておきます。
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金子勝 ”まず中小企業、この間苦しかったのは、100年に一度の金融危機が一つあったんですが、実はエネルギーの上昇がすごかった、原材料が。デフレな状態に原材料があがった。
 例えばすごく保守的な、国際エネルギー機関とかケンブリッジエネルギー研究所っていうところでさえ、2012年には石油が高騰すると、日本石油連盟でさえそういうことを言っている。つまり、石油が産油国とか新興国とかがどんどん消費しているので、これから景気が多少でもよくなると、たちまち石油の値段が高騰してくるんですね。
 そういうエネルギー効率?をいかに吸収?するか、という国の戦略がないと本当の意味で中小企業はもう一発喰らってしまう、という危機でもあると思います。”


斉藤環境大臣 ”今、2020年で一次エネルギーの20%は再生可能エネルギーで作ろう、というのが我々の方針。”
金子 ”家庭だけでそれは賄えない?”
斉藤 ”それは風力それから、庁舎、公の施設での太陽光も組み入れていかなければならない。”
金子 "そうすると、電力会社も、大量に買わないと無理ですよね。”
斉藤 ”はい。”

司会 ”負担の話、電力料金だけじゃないんですね。CO2を減らそうとしますと、低炭素社会を作ろうとしますと、どうしても石油とか、それから石炭とかのエネルギーの値段が上がります。そうすると、輸送とか製造のコストが上がって、ものの値段が高くなるんですね。従って可処分所得が43000円圧迫される。そして光熱費が高くなる、33000円高くなる。足し合わせますと大体年間7万6千円圧迫されるという試算が日本政府の試算で出ている。”
金子 ”経済産業省と環境省で違っているんです。”
斉藤 ”日本版グリーンニューディールの中で、これらの環境施策を遂行することによって、環境分野で140万人の雇用を280万人にする、2020年までです。それから経済規模、いま70兆円なんですが、これを120兆円にする。このような試算が、これは政府の試算として、経済産業省も認めた数字として、出ております。今、さきほど紹介された数字は、今回検討の中期目標検討委員会の中で、モデル、コンピュータモデル分析をしたものなんですけれど、ここは基本的に、今の産業構造が変わらないという前提の下での計算です。
 さきほどの雇用がこれだけ増えるというのは、この環境施策によって、これから産業構造が変わっていくということを考慮に入れた数字です。でこの差が出てくると思うんです。これも、可処分所得や光熱費で7万円増えると、言っておりますけれども、あのモデル分析をよーく勉強しますと、これから2020年までに経済成長で、100万円可処分所得が増える。その増える中で、経団連が推奨していた選択肢1ですね、その1の場合に比べて、7万円所得が減るということですから、モデル分析では、経済成長した中で、ちょっと減るというのが今回のモデル分析の結果なんです。今回そういう意味では、中の負担部分だけがあまりに強調されていると私には思えてなりません。”


司会 ”日本エネルギー経済研究所の試算では、2008年は減少(ほぼ2000年と同じレベル)、2009年は90年のレベル(11億トン以下)にまでぐっとCO2排出量が減る。(写真)
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(注:景気悪化の影響は大きいということですね。09年の11億トン以下の数字は2005年の13億トンのほぼ15%減となっています。つまり今年、2009年の実績で横ばいが続けば、2020年中期目標はただちに達成されることになります。如何に産業界のシェアが大きかったのか、が分かります。)
(そういえはど、昔は「今後の国内政策とポスト2012交渉について」でこんなことを書きました。
「国内対策がとられなければ、政治無策が続くわけですから、ピークオイル問題が2008~2012年の間に炸裂することで、パニック的に産業界が大規模な生産停止をすることにより結果的に京都議定書の目標が達成されることに期待するしかないでしょう。(もちろんその場合は過剰達成するでしょうが非常に面白くない予想です。)」)

金子勝 ”一つはなぜ今か、ということですが、さきほどの説明では、再生可能エネルギー価格が普及するとエネルギー価格が上がるとなっているんですけど、多分、新興国および産油国の消費動向を考えると、石油価格が相当上がる可能性を持っていると、そうすると実はもうカバーできないと。
 そういうときに、たとえば中小のトラック業者とか輸送業者といった人たちに、非常にハイブリッドカーとかそういったものを、たとえば環境税をかけたらその税金がそこへ行くような形にして、燃費コストを下げてやれば、誰もが倒れない形で、広く有利にCO2を減らせるというような、そういう工夫が一つ大事だと思います。
製鉄業の場合は排出量取引があると相当苦しくなっちゃうんですけれど、環境税とか、実はデンマークとかは環境税を重くする代わりに法人税を軽くしたり、ドイツは社会保障の負担を軽くする代わりに環境税を重くしたり、という形で負担のバランスを考えながら、時間をかけてCO2を削減する方向を追及すればいいと。
 いま日本で最大問題なのは、当面問題なのは石炭火力の発電なんですよ。これはそうとう大きいので、こういう部分をどうやって解決、まずは再生可能エネルギーに代えて、という順番をしっかせさせていくのが大事。”
司会 ”取り掛かるのは今?”
金子 ”今。景気がいくぶん回復した時、他の国がみんな再生可能エネルギーに行っているのにハイブリッドカーや電気自動車に行こうとしているのに、日本だけがエネルギーコストの高さを吸収しなくちゃならなくなっていく。”
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 金子氏はそうとは明言しては言いませんでしたが、明らかにピークオイル論を念頭において語っています。
アラビア石油取締役の庄司氏はこの石油枯渇懸念の論点について司会に振られても答えませんでした。庄司氏はどう答えるべきだったでしょうかねえ。
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by togura04 | 2009-06-21 17:50 | 国内方針
 Climate Progressより、こんな記事がありました。

The Great Transformation: Climate change as cultural change
June 18th, 2009
http://climateprogress.org/2009/06/18/john-podesta-climate-change-as-cultural-change/

 民主党ご用達のシンクタンク、CAP(アメリカ進歩センター)の創設者であり、オバマ政権の移行チームのトップであるジョン・ポデスタ氏が、ドイツ・エッセン訪問で講演で語った内容を全文紹介しています。(同氏の以前の講演記事はこちら。)

 おそらくは国際交渉の裏ルートでの外交ででもあるのでしょう。
 CAPが提唱しているCarbon Cap Equivalentsというのはどういう概念でしょうね。
”At the end, he puts forward an innovative approach to cutting the Gordian knot of international climate negotiations.”ブログの筆者ジョセフ・ロムはこう書いています。
 CCEについて、また調べてみます。

f0203461_19583063.jpg
 ポデスタ氏の写真があります。

 講演でポデスタ氏は、オバマ政権下の革命的な各種温暖化対策の進展という政治状況を紹介した後、以下の3点を主張しました。

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”First, I believe the United States can pass comprehensive climate legislation by the end of the current Congressional session.”米国は議会会期のうちに包括的な気候法制を通過させられる、と信じているそうです。とはいえ来年にずれ込むのでしょうが。

”(Second,) the United States is ready, willing, and able to negotiate an aggressive international climate treaty at Copenhagen, in 2009.米国はコペンハーゲンの交渉に前向きに参加する。
(Those that try to pin a successful outcome in Copenhagen to the U.S. legislative process are mistaken, and should focus on ways to move forward and find solutions rather than focus on ways to hang up the debate.)”(米国内の法案の進捗が交渉を左右するというのはデマだ。)

”(At last,) It is important to keep our broader goals in mind and avoid getting lost in the weeds, so to speak.especially at this crucial juncture in the negotiating process.”広い目標を念頭において、とくに交渉プロセスのこの時点で細部で我を忘れてしまわないようにすることが大事だ。

 そして一つの提案をしています。
”I support the idea of “Carbon Cap Equivalents”which builds on a similar approach to one put forward by the Australian government.
I think this idea could hold the key to unlocking the standoff between developing and developed countries as we all move towards an increasingly carbon constrained world.”

 そしてMEFを初めとする二国間、多国間のフォーラムの重要性と、そこに賭ける米国のリーダーシップを述べています。

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by togura04 | 2009-06-20 19:58 | 米国の動向

ボン会合の評価について

(初出6月16日)
 ボン会合の評価についてまとめておきます。

とはいっても、独自のことをするわけではなくて、
●地球交渉速報(ENB)のサマリーから抜粋を紹介しておくものです。
pdf版はこちら。
http://www.iisd.ca/download/pdf/enb12421e.pdf

会合の短い分析(A Brief Analysis of the Meetings)-抄訳
・コペンハーゲンまで半年を切り、新たな合意のためのアイデアの大半は、ここボンBonn II会合で作られたテキストに盛り込まれた。コペンハーゲンで作られるのが京都議定書の改正であれ、気候変動枠組条約の下の新たな議定書であれ、半年前に文章での提案がなされる必要があるためである。

・AWG-LCAとAWG-KPはどちらもテキストについて討論を行ったが、AWG-KP(議定書の先進国の対策の更新について)の方が、細かい論点についての議論が行われた。

・AWG-LCA:彫刻を始める前の塊りを選ぶ段階
 始まる直前に提供された”マイケルの文書”から、交渉のスタートポイントを作るために多くのコメントがなされ、当初の53ページから200ページに膨れ上がった。これを意味のある”彫刻”に形作るためには、特に”政治的なビジョン”が必要である、と専門家は語る。
 どのような形の法的文書にするのか、はインフォーマルミーティングで初めて討議されたが、バリCOP13で決められなかったのと同じく、見解が別れた。
 新たな議定書を作る提案が、(日本を含む)5カ国から行われたが、その討議はCOP15の本番で初めて行われる。

・AWG-KP:複雑なパズルの断片を彫り始める
 先進国の目標の更新に関しては、「数値目標」とその実施を担保する「法制度」の両方の複雑なパズルのピースを掘り始めている。
 途上国のほとんどは、まず先進国が附属書B国の野心的な目標を定めることを求めていたが、ほとんどの先進国は、目標を決めてから法制度を確定した京都の悪い経験を避けたいと思っている。

以下、続きは後日に。


●ちょっとズルして、NGO交渉ウォッチャーであるWWFJapanの山岸氏の個人ブログへのリンクを。
http://d.hatena.ne.jp/rdaneelolivaw/20090612
 ”こうして全体の内容をざっと見てみると、書かれている中身そのものがダメということではないのだが、明らかに、今回の結論としては足りないものがある。それは、先進国全体の削減水準に関する結論である。
 個別の国々の削減目標は、コペンハーゲンでなければ決まらないだろうというのは分かるのだが、先進国「全体」の削減幅は、そろそろきちんとした形で示さないと、途上国からの積極的な交渉態度を引き出すことはできないだろう。
 日本は、あまり野心的でない中期目標を掲げたことで、この流れは決して前向きには貢献できていない。
 先進国の交渉官の立場からすれば、先に先進国だけのコミットメントにつながるような結論はさけなければならず、コペンハーゲンの最終局面で全てが決まればいいと思っているので、この点について進展がないのは悪いことではないと思っているのだと思う。
 しかし、その交渉姿勢では、おそらくこのまま膠着状態が続き、先進国が議論したいと思っている「途上国の次期枠組み内での削減行動」には議論が辿り着けない恐れがある。”

 とのことでした。


●日本政府の報道発表(pdf版)はこちら。
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=13742&hou_id=11240
”附属書Ⅰ国(先進国)全体の削減量については、途上国は先進国の歴史的責任を強調し、科学の要請に基づきトップダウンで野心的な数値を決定すべきと主張した。具体的には、IPCC 第4次報告書にある25~40%削減を根拠にしつつ、2020 年に1990 年比で、南アフリカが40%、小島嶼国連合が45%、フィリピンが50%、インドが79.2%を提案した。”


●山岸氏のブログで大事な記事を紹介していたので、図を含めて以下に紹介しておきましょう。
Nature誌へのコメンタリーとして投稿、6/11に公表された記事
Halfway to Copenhagen, no way to 2 °C (コペンハーゲンへの道半ば、しかし2℃未満への道には非ず)
Joeri Rogelj, Bill Hare, Julia Nabel, Kirsten Macey, Michiel Schaeffer, Kathleen Markmann & Malte Meinshausen
http://www.nature.com/climate/2009/0907/full/climate.2009.57.html
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 グラフの説明:図は2000年から2050年についての累積CO2排出量1兆トンの経路と、コペンハーゲン合意途中の最良'current best'のシナリオ経路の2種の経路について、(a)京都議定書規制の6種の温室効果ガスの総排出量、(b)同大気中濃度、(c)21世紀中の平均表面温度上昇幅の予測値の3つのグラフを示している。bとcには同じ不確実性の範囲を示している。

”100ヶ国以上の国は温暖化の制限を2℃以下とすることを提唱している。この国々の人口は2005年の世界人口の25%以上を占める。さらに、小島嶼国連合(AOSIS)を含む最も気候災害に脆弱な途上国の多くは、産業革命以前に比べて1.5℃昇温で食い止めることを求めている。”

”この分析によれば、現在のコペンハーゲン途中の最良のシナリオ経路では、温暖化を2℃あるいは1.5℃に抑えるチャンスは事実上ゼロである。つまり、事実上2℃超えが確実に起こる。”

 ・・・ということで、たとえコペンハーゲンで合意に達成したとしても、ほぼ意味のない交渉合意が出来上がってしまうという危機の最中にあると言わざるを得ません。 
 →以前の記事「適応策:2℃のラインを守れ、しかし4℃昇温に備えよ」を参照ください。
”・私たちにどんな手が残されている?
 できたと仮定して:
  … 過去にない排出の緩和策の革新が行われ
  … 650ppmv CO2e での安定化が、私たちがますます最善の成果と期待できるようになる
  i.e. ~4℃以上の人為的な気候変動を意味する
・結論として
 私たちは緊急に、気候変動議論の枠組を変える必要かある:
  緩和策としては
   政策を動かすために2℃目標を残せ
  適応策としては
   4℃に耐えるための政策が必要 ”

 →代替案として、姉妹ブログ『救命ボートをどう造ろう』の方での考察を早急に進めないといけない状況のようです。
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by togura04 | 2009-06-19 00:58 | コペンCOP15/CMP5
とのことです。

 今日夕方に麻生首相による発表がありました、真水分を1%深堀りしたものだそうです。
麻生内閣総理大臣記者会見

結局は経済産業省の思惑通りで押し切ったものです。

そしてそれを受けて、10日のボン会合では午前10:30からのAWG-LCAの非公式プレナリー会議の最後に日本代表団からの発表も行われました。
http://unfccc2.meta-fusion.com/kongresse/090601_SB30_Bonn/templ/ply_page.php?id_kongresssession=1719&player_mode=isdn_real
「麻生首相が気候変動対策の中期排出削減目標を東京で公表した。主な点は、洞爺湖サミットで合意した2050年の半減のためには先進国の排出量は2015年までに、途上国の排出量は2025年までにピークを過ぎなければならず、首相は2020年に2005年レベルからの15%削減を選択した。これは極端に野心的な目標であり、石油ショック時の30%改善を超える33%の効率向上が必要である。真水(clear blue water)すなわち国内対策によるものである云々」と伝えました。

 これに対する反応を、いつものデンマーク政府のCOP15公式HPより紹介しておきます。
・Disappointing bid from Japan
http://en.cop15.dk/news/view+news?newsid=1476
”Japans new target is equivalent to a cut of eight percent from 1990 levels, which is only a little more than the six percent commitment agreed on under the Kyoto Protocol for the period ending in 2012.

"Prime Minister Aso's reported plan is appalling(がっかりさせる)," comments Kim Carstensen, head of WWF's Global Climate Initiative to Reuters. "The new Aso target would mean that Japan effectively gives dirty industries the freedom to pollute without limits for eight years(新たな麻生ターゲットは日本がさらに8年間も汚染産業に汚染の自由を与え続けるものだ)."”
”Observers in Australia and China tell Reuters that the Japanese cuts are not deep enough to bring India and China into a position where they will commit themselves to reductions, which they are not today.オートラリアと中国のオブザーバーは、「日本の目標値は大幅削減ではないため、インドと中国に今までしていない削減を公約させることができるほどではない」と語った。”

●NGOsの反応
 このスピーチを受けた会場でのCAN-Japanの記者会見のウェブキャストもあります。
http://unfccc2.meta-fusion.com/kongresse/090601_SB30_Bonn/templ/ply_page.php?id_kongresssession=1821&player_mode=isdn_real
 この途中で、「ジョージウォーカー」アソー氏に本日の化石賞も授与されました。Stupid George WalkerことSGWとしてはお仲間が増えてトホホでございます。
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 記者会見の中では、そもそも京都目標を日本政府はどうやって達成するつもりなのか、総選挙で政権交代したら民主党はどんな目標を出すのか、なぜ05年を基準年にしたがっているのか、などの活発な質疑が行われました。いやー画期的。(Photo Courtesy IISD ENB)

 日本では、気候ネットワークの反論プレスリリース
・日本の「8%削減」中期目標 このままでは国際社会から孤立する
http://www.kikonet.org/research/archive/mtt/pr20090610.pdf
が詳しいです。

 他の環境NGOもいずれも工夫を凝らしたプレスリリースを出していますね。
・日本の中期目標、温暖化をさらに危険な領域に―グリーンピースが厳しく批判
http://www.greenpeace.or.jp/press/releases/pr20090610ce_html

・CASA:8%削減(90年比)の中期目標を撤回し、科学に基づく削減目標の再考を!
http://www.bnet.jp/casa/teigen/090610seimei%20tyukimoku.pdf

・WWFJapan:「05年比15%削減」=「90年比8%削減」ではヒーローになれない!
http://www.wwf.or.jp/activity/lib/press/2009/p09061001.htm

・FoEJapan:「90 年比-8%」では先進国としての責任放棄
http://www.foejapan.org/lifestyle/ondanka/090610.pdf
 同・化石燃料恐竜と麻生首相のツーショット

・環境エネルギー政策研究所(ISEP):政府の地球温暖化対策の中期目標に対する意見
http://www.isep.or.jp/press/090610isep_midtermtarget_press.pdf


●メディアの反応を以下に紹介します。

・おそらく共同通信からの配信でしょう。地元紙(愛媛新聞)に掲載されていた解説を全文引用しておきます。ズバリ、こういう展開でしょうね。
 「2005年比15%減との日本の温室効果ガス削減の中期目標は「野心的」と形容するには程遠く、京都議定書に次ぐ次期の国際的な温暖化対策の枠組づくりの交渉で主導権を握るのも困難だ。
 今年末の合意を目指す国際交渉では「温暖化の深刻な被害回避には、先進国全体で20年に25~40%の排出削減が必要だ」との気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の指摘を踏まえた議論が中心。発展途上国には、温暖化の影響がより深刻になるとして、40%以上の削減を求める声も多い。05年比15%減は90年比ではわずか8%で、IPCCの指摘からの隔たりは大きい。
 そもそも、日本国内の目標の検討にはIPCCのように、温暖化をどの水準に抑えるのかという議論がほとんどないという致命的欠陥があった。
経済力も技術力も豊かな日本の小さな目標が、温暖化に脅かされる島嶼国や貧しい途上国などと危機感を共有したものとみなされることもあり得ない。
仮に日本が15%減のまま先進国全体で90年比25%を達成するには、欧州連合(EU)と米国、ロシアは20~30%の削減が必要だとの試算もあり、先進国間の合意も難しい
 次期枠組交渉の焦点は、米国と中国の参加で、これにEUを加えた3極の主導で交渉が進むとの観測が強まっている。今回の目標は、日本がそこに割って入る有効なカードを放棄したことを意味するともいえる。」

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by togura04 | 2009-06-10 21:53 | 国内方針

追い詰められた獣

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・・・とでも題したくなるくらいの写真です。こんな写真を撮られとったらアカンでしょう。


デンマーク政府のCOP15公式HPの記事より採りました。

Slow – or no – motion in Bonn negotiations
http://en.cop15.dk/news/view+news?newsid=1448
以下、簡単に紹介を。
”「途上国は先進国がここボン会合で自国の中期目標を発表しようとないことに苛立っている」とデンマークの22のNGOsのスポースクパーソン、トロルス・ダン・クリスチャンセンは語った。”
”締約国の当初の予定では、豊かな国々が今回会合で公約を示す準備ができているはずだった。しかし、主に日本とカナダがいかなる数字も述べることを拒否しているため、何事も起こってはいない。彼らはまず途上国が先に削減を公約することを求めている。”

 オイオイ。

 帰ってくれば石もて追われるカモ、と悲愴な覚悟で交渉団が突っぱねているのが写真に現れています、負け戦の交渉はさぞ辛かろう。早く吐いてしまって楽になりなさい。

 真水分(日本の国内努力による実質削減分)は当然ながら麻生首相の発表を待たざるを得ないとしても、途上国が本当に知りたがっているのは、延長版のCDMのような形で途上国へのお金のフローとして入る分ですから、名目上乗せ目標分(つまりゲタの高さ)だけでも事前に公表すれば、途上国の態度は一気に軟化したはずです。

 それともまさか、そういう数字の検討と根回しは日本政府は全然していないのでしょうか?それでは国際交渉で切れるカードが一つもないということになります。

 新聞各紙報道によれば、麻生首相は10日にも、日本の対策の真水分だけを発表するようです。およそ交渉戦術が破たんしとりますから集中砲火を浴びることが、分からんかニャー。
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by togura04 | 2009-06-09 13:11 | 国内方針
 関連記事を紹介していきます。

 ボンでの事前交渉会議に向けての日本政府の数値公表はないままで、終わってからの公表になるのではないでしょうか?

●毎日6/4:温室効果ガス削減:目標値で自民、公明、関東知事会が意見
 ”自民党の川口順子・地球温暖化対策推進本部事務局長は、同本部として特定の選択肢の支持を表明せず、政府が適切に選択、設定することを求める文書を麻生首相に提出。報道陣の取材に対し、個人的な意見として最低でも「90年比7%減」、あるいは「8~17%減」への支持を表明した。”
 ”公明党の田端正広・地球温暖化対策本部長は、経済危機対策で太陽光発電や次世代自動車普及を推進していることなどを踏まえ、▽90年比7%減よりも削減を進める▽幅を持った数値で表明--などを求めた。”
 ”また、関東地方知事会長の橋本昌・茨城県知事は、自治体レベルでは25%減などの厳しい目標を掲げていることを紹介し、「15%以上減」の目標を策定すべきだとした。”

●広告で「25%以上削減を」 市民団体、マンガ雑誌にも掲載
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009060201000846.html
” 広告は、日本の有権者の約6割が25%以上削減すべきだと考えているとの独自の調査結果を示し「世界は、日本がリーダーになることを望んでいる。麻生首相、ぜひヒーローになってください」としている。”
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市民団体が日本経済新聞に出した意見広告(MAKE the RULEキャンペーン提供)(…をHPよりコピペ)
詳細はこちら
 ”10日発売のマンガ雑誌「ビッグコミック」にも登場するという。”ということで、人を見て法を説く見事なメディア戦略ですね~。

●共同:6割超が「25%減」支持 温暖化中期目標で電話調査
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009060101001039.html
 ”日本の有権者の60%超が現在の地球温暖化対策は不十分だとし、温室効果ガスの排出を2020年に1990年比で25%以上削減することを中期目標にするべきだと考えているとの調査結果を、世界自然保護基金(WWF)などがまとめたことが1日、分かった。
 米国の世論調査会社に依頼し、5月16日から25日に日本の有権者を無作為に選んで電話調査、976人から回答を得た。
 麻生内閣の温暖化対策について「さらに多くの取り組みをするべきだ」と答えた人は62%で、「現状の取り組みでよい」とした人の26%を大きく上回った。
 中期目標について、現在検討されている選択肢の中で最も大きい「25%削減」を「ほぼ適切」とした人が41%、「十分に高いとは言えない」とさらに削減量が大きい目標にすべきだとした人が22%だったのに対し、「高すぎる」としたのは30%だった。”

また、日経の論説に英スターン卿が書いた記事の紹介を、ブログ『サステナ・ラボ』の「野心的目標を掲げよ」
でしています。
 分割していた記事をまとめなおしておきます。
●5/27にディビッド・ウォレン駐日英国大使がアジア調査会で行ったスピーチ 「低炭素経済回復」
http://ukinjapan.fco.gov.uk/ja/newsroom/?view=Speech&id=18376537
が、英国の中の考え方を紹介したものになっています。
”私は、2度目のオイルショックを、良く覚えています。当時、私は、英国大使館に勤務する若い外交官として、エネルギー問題に取り組み、ロッテルダムの現物市場で、1バレル40ドル、などという、天文学的な価格で石油を買わないよう、日本政府に働きかけていました!これから先、このようなオイルショックが再び起きないよう、努めなければなりません。”
 ここはしかし、ジョークのつもりで紹介したのでしょうか??

●環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログより
2020年時点で90年比4%増が大勢?  いよいよ混迷の度を増してきた日本の温室効果ガスの中期目標
http://blog.goo.ne.jp/backcast2007/e/a310ba691ab2f65f802c35f347d435d9
に関連の新聞報道がコピペされています。いやはや、スウェーデンのトレンドと全く好対照なのが日本のトレンドですね、恥ずかしい。

●5/29下記政府ビデオの中で委員の枝廣淳子さんが紹介していた、海外のコメントはこちらを参照ください。
【プレスリリース】JFSの「日本の中期目標に関する国際世論調査」、世界は半数が選択肢6を支持
http://www.japanfs.org/ja/aboutus/press/pages/029026.html

●5/25日経:温暖化ガス中期目標「7%減案」軸に詰め 首相、6月半ばまでに判断
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090525AT3S2400S24052009.html
 ”政府は2020年を目安とする温暖化ガス排出削減の中期目標について、これまでに示した6つの選択肢のうち、「1990年比7%減」の案を軸に絞り込みの検討に入る。国際交渉で存在感を確保するため一定の排出削減は欠かせないとみているほか、目標達成の実現可能性も見込めると判断した。今後の交渉では排出削減の基準年を京都議定書の90年から、複数の年との比較に変更することも求める方針。これらを含めた目標を6月半ばまでに麻生太郎首相が発表する。”

●5/24政府インターネットテレビに、
総理の動き-地球温暖化問題に関する懇談会-平成21年5月24日
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg2590.html
が登録されています。パブコメおよび世論調査の結果を受けて、一応各委員のコメントも聞いた、という趣旨の会合であったようです。

●コラムニストセイジさんのブログ、経済ニュースゼミより
自滅への道
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/50850814.html

関連の読売社説
関連の日経と朝日の新聞社説

●読売新聞では中期目標のパブコメが6000件(途中集計、最終的には1万件余り)出ていること、産業界のゆるい目標と環境NGOsの厳しい目標の二分、と紹介しています。
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090514-OYT1T01266.htm

●地球温暖化問題に関する懇談会-平成21年5月24日のインターネットビデオから、最後の4大臣副大臣政務官からの最後の挨拶だけテープ起こしをしておきます。
---
斉藤環境大臣

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by togura04 | 2009-06-03 09:29 | 国内方針
 僕が送ったパブコメの背景として、日本の現状について触れておきましょう。

ピークオイル問題と温暖化対策の関係について
でも書いていますが、こちらはむしろピークオイル対策を温暖化名目で行うという逆の観点のものでした。

 今回は温暖化対策をピークオイル名目で行うことについて、です。

現状分析編
 気候の危機に対する政治的意思の形成ができていない。政治家にリーダーシップがないのは当然のこと、成長論者の官僚たち経産省&日本経団連が旧日本帝国陸軍参謀本部化している。
 彼らの防衛線が次々に突破されているのに事実を認めようとせず塹壕に立てこもる徹底抗戦の号令を掛けようとしている。(澤氏山口氏など。)これに対して「名誉ある」撤退を促す必要がある。

処方箋編
 2つの大量破壊兵器論、トリプルクランチ論を素直に提唱して、ピークオイル、エネルギー供給の制約問題を日本政府に突き付けること。長期でみれば誰も否定できないほど正しい論。
 (KISSとは、「単純さこそ力」keep it simple, stupid!)

 温暖化対策の観点からピークオイルは、外的な機会&脅威となります。いわゆるSWOT分析の4つに区分けしてみると、

日本にある長所=
 工業国としての人的資源のストック(-但し減少中)
 危機バネがよく効くこと(ほんとかな-今は違うかもしれません)

日本にとっての弱点=
 無責任、ノブレスオブリジェは今の官僚は持っていないのでしょう。
 臆病、結果が出てしまうまで待ってから、護送船団方式で再び追いつけば良い?。
 忘却、昨年の石油高騰ももう記憶の彼方。
 技術への盲信、なんでも技術的な対策はあるという考え方が蔓延している。=物理的、熱力学的な制約が分かっていない。

日本にとっての機会=
 石油はおろか、非在来の化石資源すらない(だろう)事。一次エネルギーの自給率はわずか4%
 資源確保のために隣国を侵略できるような軍備は(まだ)持っていないこと。←(持てと薦めているわけではありません。第二次大戦の敗北から教訓を汲むなら、石油のない国が資源獲得戦争に走ることも自殺行為という認識になるはずです。)
 成長の限界の論調は他国に比べてはるかに浸透していること。エネルギーが成長に不可欠との論理は石油ショックを経験した年輩者の心には刷り込まれている。
 昨年からの経済危機で「輸出立国」モデルが揺らいでいる事=輸入資源の高騰はMETIの頭の中では「死活問題」になった。
 これからアメリカ自動車産業の再編縮小の動きを(対岸の火事としてであれ)観る事になる事。トヨタがトップとなったが、方向転換を図らなければビッグ3の後に続くことになる。
 Bauの概念ではオバマ政権の動き(グリーン・ニューディール)をまともに説明出来ない?
官僚が理解不能であれば、運動の側がそれを説明出来ればそれが説得力となる。

外的な脅威=
 ピークオイルに伴う衝撃そのもの。
 危機バネが働きすぎて、温暖化対策よりも優先してピークオイル対策が進むことにより温暖化を悪化させること。

Prepare NOW! Peak Oil
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That's the way we can cut CO2 Emission NOW
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by togura04 | 2009-05-26 07:50 | ピークオイルと温暖化

読売社説

 まあ、いかにナベツネ氏の思考が後ろ向きかを示すために晒しておきます。

CO2中期目標 「京都」の二の舞いを避けよ(5月18日付・読売社説)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090517-OYT1T00805.htm

---
 二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を2020年までにどれだけ削減するか。大詰めを迎えた中期目標の策定に当たっては、実現可能な数値にすることが何より重要である。

 麻生首相は、日本としての中期目標を6月に最終決定する。それを前に、政府の懇談会が、1990年比で4%増から25%減までの六つの選択肢を示した。

 中期目標が重要なのは、2013年以降の国際的な枠組みとなる「ポスト京都議定書」に直結するためである。政府が打ち出す数値が、今年末に交渉期限を迎えるポスト京都で日本に課せられる削減率の最低ラインとなるだろう。

 欧州連合は90年比20%減という中期目標を掲げている。米国の目標は90年と同レベルにすることだ。斉藤環境相は「日本も野心的な目標が必要だ」としている。

 だが、過度な目標設定は、自らの首を絞めることになる。京都議定書がそれを物語っている。

 省エネルギーが進んだ日本にとって、京都議定書で課せられた90年比6%減の達成は困難だ。実際、厳しい財政事情にもかかわらず、この4年間で約2000億円を計上して他国から排出枠を購入し、削減の不足分を補っている。

 このような愚策を繰り返してはならない。

 ポスト京都では、大量排出国の中国、インドも応分の責任を果たすことが不可欠である。両国を同じ枠組みに引き入れるには、先進国が協調して排出量を削減する姿勢を示す必要があるだろう。

 ただ、日本にとって、削減余地の大きい米国などと同じ割合を減らすのは容易でない。先進国間でどのように公平性を確保するかも重要なポイントである。

 六つの選択肢の中に、先進国全体の削減率を25%として、省エネの進み具合に応じ、各国に削減率を割り振る方式がある。これだと日本は「1%増~5%減」になる。現実的な考え方といえよう。

 最先端の省エネ機器を最大限導入し、「7%減」を目指す選択肢もある。販売される新車の半数が次世代自動車になることなどを想定している。実現の可能性を見極めるのはなかなか難しい。

 日本は50年に現状より60~80%削減するという長期目標を掲げている。これを目指し、石油などに依存しない脱化石燃料社会の構築に努力するのは大切なことだ。

 削減率を競うより、脱化石燃料社会の基盤を築く。それが中期目標の期間になすべきことだ。
(2009年5月18日02時02分 読売新聞)
---

追記:経産省資源エネルギー庁のエネルギー白書が出ています。
最新のエネルギー白書が公表されました
http://oguogu.iza.ne.jp/blog/entry/1049532/
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by togura04 | 2009-05-18 08:15 | 国内方針
(初出 4月28日1時38分)

 f0203461_1751279.jpgほんとうに久しぶりですが、温暖化関連のイベントに参加してきました。

 それはメイク・ザ・ルールキャンぺーンが和歌山県内の団体と共催で、和歌山県の高野山大学で開催した「地救フォーラムin高野山」です。(すでにこのHPには2日目に採択された高野山アピールが掲載されていますね)
(メイク・ザ・ルールキャンペーンのHPでも報告が上がっています。)
 詳しい内容紹介はまた後日掲載したいものですが、特に国際交渉に関連した大事な部分についてだけ記述しておきます。

・政府からのポスト京都での日本の排出削減目標に関するパブリック・コメント募集に市民が反応するよう呼びかけていました。

地球温暖化対策の中期目標に対するパブリックコメント
提出先メールアドレス ondankakondankai@cas.go.jp

後日追記:
気候ネットワークさんが提出用のテンプレート?を作っています。
 【↓こちらご活用ください↓】パブコメの意見フォーム
http://www.kikonet.org/research/archive/mtt/input.html


 項目についての抜粋です。
---
2.募集する御意見の内容
(1)我が国の温室効果ガスの中期目標(2020 年)は、どの程度の排出量とすべきか
・ 6つの選択肢から選ぶか、独自にふさわしいと考える排出量(■■年比●●%)を挙げてください。また、その理由も述べてください。

(2)その中期目標の実現に向けて、どのような政策を実施すべきか

(3)その他、2020 年頃に向けた我が国の地球温暖化対策に関する意見

3.意見提出の要領
意見書に氏名(法人・団体の場合は法人・団体名と担当者名)、住所、電話番号、電子メールアドレスを明記の上、意見提出期限までに電子メールにて提出してください。

4.意見募集期限
平成21年5月16日(土)(必着)
---

 各地で先週開催された公聴会(「地球温暖化の中期目標に関する意見交換会」)では、ドブネズミ色のスーツを着たビジネスマンたちが、口々に、日本政府は6つのシナリオのうちで、①の4%増加シナリオを取るべきだ、そうでなければ産業界は潰れてしまうという後ろ向きな発言で市民の声を圧倒していた、ということです。

 これまでの懇談会はあくまで懇談会であり、国民の意見を参考に麻生首相が決める判断材料をまとめただけ、ということのようですが、このままでは、麻生首相が後ろ向きの決断をし、日本政府が足を引っ張るせいで、コペンハーゲンCOP15の交渉を崩壊させ、最も貴重な資源である、「時間」を空費させてしまうかもしれません。

 10年間対策が遅れれば、どうなるか?について書いた新聞記事がありました。抜粋しておきましょう。

温室効果ガス:排出削減、10年遅れたら…温暖化確率15ポイント上昇‐‐ 専門家指摘
毎日新聞 2009年3月30日 より

 ”IPCCは「2度以内」で収める確率を最も高めるには、20年の先進国の排出量を90年比で25~40%削減する必要があると分析。欧州連合(EU)は90年比30%の削減を掲げた。一方、米国は大幅削減の実施時期は先送りする立場だ。
 研究チームは、先進国の排出量について、(1)EUの主張を採択し20年に大幅削減が始まった場合(2)米国の主張が尊重され大幅削減が10年遅れ の30年になった場合‐‐で、2度上昇が起きる確率を計算した。その結果、(1)に比べて(2)の排出量は35%増えた。それに伴い気温上昇が2度以上になる確率は27%から42%に上昇した。”

 しかしこれは合意できた場合の合意幅についての試算ですが、COP15で合意出来なかった場合には次の年にも再び合意できないリスクというものが新たに湧き上がります。国際協調を採るための、国際社会という人工環境は、そのような先送りに最も脆弱なシステムであるということがありえます。

 去年起きたことは、たとえば世界食糧危機(ナショナル・ジオグラフィックの特集があります)は、国際社会の崩壊の危機に関わる問題だったでしょう。

 COP15をあと220日ほど先に控え、メイク・ザ・ルールキャンペーンは、その鼎の軽重を問われる期間に入りました。

 果たして日本政府は、そして私たち日本の市民は、温暖化対策に前向きなオバマ政権の誕生という文字通り最後の機会を生かすつもりがあるのでしょうか? いかがですか?

リンク:
気候ネットワーク・特設ページ
2020年の中期目標の検討

関連ブログ集
エコビレッジへの旅:中期目標の選択肢
サステイナブルなもの -Something Sustainable-:日本の中期目標に求められるもの
日刊温暖化新聞:日本の中期目標を考えるために~基本的な前提と考える視点
環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ:日本の温室効果ガス削減中間目標 これはもうどう考えたらよいのだろう???

朝日新聞社説09/4/25:温室ガス削減―中期目標の意味は重い
http://www.asahi.com/paper/editorial20090425.html?ref=any#Edit2

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by togura04 | 2009-05-14 10:42 | 国内方針